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自分の歩幅で(2026年2月5日)

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2月5日 メンタルウェルネス 一日一話  周囲の動きが早く見えるとき、自分だけが取り残されているように感じてしまうことがあります。 人の成果や前進の話を耳にするたび、静かにしていた不安が、心の奥から顔を出すのであります。  しかし、人にはそれぞれの歩幅があります。 早く進む人もあれば、立ち止まりながら確かめる人もいる。 そこに優劣はなく、ただ、その人にふさわしい速度があるだけであります。  芽の出る時期も同じことであります。 同じ場所に種をまいても、日当たりや土の具合によって、芽吹く時は異なります。 遅れているように見えても、その下では、根を深く張っている最中かもしれません。  今日は、他人の歩幅から、少し距離を取ってみたいものであります。 比べることをやめ、自分の足元に心を戻す。 それだけで、心の緊張はほどけ、呼吸も自然と整ってまいります。  自分は、自分の速度で進んでいる。 その事実を、静かに信じて歩んでいく。 それこそが、長く確かな道をつくる力になるのであります。 5 February Mental Wellness One Thought a Day  When the pace of others seems swift, we may find ourselves feeling left behind. Each story of another’s progress or success can stir a quiet unease within, awakening doubts we thought had settled.  Yet each person walks with a different stride. Some move quickly, others pause to reflect and confirm their footing. Neither is right nor wrong; there is only the pace that suits each individual.  The same is true of growth. Even when seeds are sown in the same ground, the timing of their emergence ...

もう十分ある(2026年2月4日)

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2月4日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、何かを変えようとするとき、つい「足りないもの」に目を向けてしまいます。 もっと努力が要るのではないか、まだ準備が整っていないのではないかと、自分を急き立てる声が、心の中で大きくなるのであります。  しかし、ここで一度、静かに立ち止まって見渡してみたいものであります。 これまでに積み重ねてきた経験、失敗の中で身についた感覚、言葉にはならぬ直感。 すぐに役立たぬように見えても、それらはすでに、自分の中にしっかりと根を張っているのであります。  見えぬ芽は、存在しないのではありません。 ただ、まだ地上に姿を現していないだけです。 土の下では、静かに力を蓄え、時を待っているのであります。 外から測れぬ時間を過ごしている自分を、否定する必要はありません。  今日は、「もう十分ある」という視点を、心に置いてみたいものであります。 足すことをやめ、すでに持っているものを認めたとき、心はふっと軽くなります。 芽が出る準備は、すでに始まっているのであります。 4 February Mental Wellness One Thought a Day  When we seek to change something, we are often drawn to what we believe we lack. We tell ourselves that more effort is required, that our preparation is still insufficient, and the voice that urges us onward grows louder within.  Yet, if we pause and look around with care, we may notice that much is already in our possession. The experiences we have accumulated, the sensitivities gained through failure, the intuitions that cannot be put into words— even if they seem of no immediate use, th...

待つ力を育てる(2026年2月3日)

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2月3日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、待つ時間が長くなるほど、心の中に静かな不安を抱きやすくなります。 「自分は動いていないのではないか」 「取り残されているのではないか」 そうした思いが、何も起きていないように見える日々に、影を落とすことがあるのであります。  しかし、はたして本当に、何も起きていないのでしょうか。 表には現れなくとも、心の奥では整理が進み、余分な力が、少しずつ抜けていっています。 焦りが和らぎ、自分にとって大切なものと、そうでないものとが、静かに分かれ始めているのであります。  成長とは、常に前へ進む姿を取るものではありません。 立ち止まり、深呼吸し、心を整える時間もまた、欠かすことのできない工程であります。 急がぬことで守られるものがあり、遅らせるからこそ、初めて見えてくる景色もあるのです。  今日は、「待つこと」を、自分に許してみたいものであります。 芽の出ない日々は、決して空白ではありません。 それは静かな準備の期間であり、心は確かに、次の季節へと向かっているのであります。 3 February Mental Wellness One Thought a Day  The longer we are made to wait, the more quietly anxiety changes its shape. Thoughts such as “Am I no longer moving?” or “Am I being left behind?” can cast a shadow over days in which nothing appears to be happening.  Yet, is it truly the case that nothing is taking place? Though unseen from the outside, within the heart, order is being restored, and unnecessary tension is slowly released. Urgency softens, and what truly matters begins, quite gently, to separate from what does n...

揺らぎの中で育つ(2026年2月2日)

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2月2日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、昨日まで信じていたことが、今日は少し揺らいで見える、そうした時を迎えることがあります。 順調に進んでいると思っていたにもかかわらず、ふと不安が顔を出し、「このままでよいのだろうか」と、立ち止まりたくなる瞬間が訪れるのであります。  そのようなとき、人は答えを急ぎがちです。 確かな結果を求め、手応えを探し、まだ固まりきらない心を、無理に前へ押し出そうとしてしまう。 しかし、揺らぐ時間もまた、成長の大切な一部なのであります。  土の中の芽は、決して一直線に伸びていくものではありません。 石に当たり、進む方向を変えながら、ゆっくりと、しかし確かに前へ進んでいきます。 その過程があるからこそ、地上に出たとき、折れにくい強さを持つのであります。  迷いが生まれた今日は、弱さの日ではありません。 むしろ、「根を張り直す日」と言えるでしょう。 揺れた分だけ、心は深く地面を探っています。 見えないところで続いている営みを、今日は否定せず、静かに見守ってみたいものであります。 2 February Mental Wellness One Thought a Day  There are times when what we believed only yesterday begins to waver today. Just when things seemed to be going well, uncertainty appears, and we find ourselves wondering, “Is this really all right?”  In such moments, we are inclined to seek answers too quickly. We search for results, for reassurance, and attempt to push a heart that has not yet settled forwards by sheer force. Yet moments of wavering are themselves an essential part of growth.  A sprout beneath the soil does...

まだ芽は見えなくても(2026年2月1日)

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2月1日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、ときに、 まだ何も始まっていないように感じる朝を迎えることがあります。 努力の手応えも、変化の兆しも見えず、昨日と今日の違いが分からない。 そのような日は、自分だけが立ち止まっているように思え、不安が胸に残るものであります。  しかし、土の中に蒔かれた種もまた、芽を出す前には、静かな時を過ごしています。 外から見れば、何も起きていないように見えても、内では根を伸ばし、芽吹くための準備を、着実に重ねているのであります。 人の心も、これと同じではないでしょうか。  今は結果が見えなくとも、これまでに積み重ねた経験や思索は、確かに自分の内に残っています。 焦って掘り返す必要はありません。 信じることをやめなければ、育つ力が途切れることはないのであります。  まだ芽は見えなくとも、それは「何もない」のではありません。 「育っている途中」なのであります。 今日は、その事実を静かに受け入れてみる。 見えない成長を信じることもまた、大切な前進なのであります。 1 February Mental Wellness One Thought a Day  There are mornings when it feels as though nothing has begun. No sense of progress, no visible sign of change, and little difference between yesterday and today. On such days, one may feel left behind, with a quiet unease lingering in the heart.  Yet a seed planted beneath the soil also spends time in stillness before it ever breaks the surface. From the outside, nothing appears to be happening, but within, roots are spreading and preparation continues. The human heart, too, may work in ...

立ち止まった場所も道(2026年1月31日)

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1月31日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、ときに思うように進めなかった日を、失敗であったかのように受け止めてしまいます。 立ち止まった時間や、遠回りに見えた出来事を、無駄であったと片づけてしまいがちであります。  しかし、静かに振り返ってみると、止まった場所にも、確かな意味が残っているものです。 迷ったからこそ深く考え、立ち止まったからこそ見えた景色がある。 動けなかった時間は、決して何も生まなかったわけではありません。  人は、進み続けているときよりも、足を止めたときにこそ、自分と向き合います。 その静かな時間の中で、価値観が整い、次に向かうべき方向が、少しずつ定まっていくのであります。 ゆえに、立ち止まった場所は、行き止まりではありません。  そこは、自分を立て直すための通過点でありました。 振り返れば、確かにその場所があったからこそ、今の自分がここに立っている。 一か月の終わりに、その足跡をそっと認めてあげたいものです。 立ち止まった場所もまた、確かに自分の歩んだ道なのであります。 31 January Mental Wellness One Thought a Day  There are days when progress feels insufficient, and we are tempted to call them failures. Moments of pause or apparent detours are too easily dismissed as wasted time.  Yet, when one looks back in quiet reflection, even the places where we stopped retain meaning. Because we hesitated, we thought more deeply. Because we paused, new views came into sight. Time in which we could not move was not time in which nothing was formed.  It is often when we stop, rather than when we press o...

何もしない時間の価値(2026年1月30日)

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1月30日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、予定が空いた時間に、どこか居心地の悪さを覚えることがあります。 何かをしていなければならない、役に立っていなければならない。 そうした思いが、静かな時間の中で顔を出すのでしょう。  しかし、何もしない時間には、心を休ませる大切な働きがあります。 情報を追わず、判断を急がず、ただ今の空気に身を置く。 それだけで、張りつめていた心は、少しずつほどけていくものです。  立ち止まってこそ、見えてくるものもあります。 忙しさの中では聞こえなかった本音、気づかぬふりをしていた体の疲れ。 何もしない時間は、それらに耳を傾けるための余白なのです。  前に進むために、必ずしも動き続ける必要はありません。 止まること、休むこと、そして、あえて何も足さないこと。 それらすべてが、次の一歩を静かに支えています。 今日は、何もしない時間の価値を信じてみる。 その静けさが、明日の自分を整えてくれるのであります。 30 January Mental Wellness One Thought a Day  There are moments when an empty schedule feels unsettling. A quiet voice whispers that one ought to be useful, to be doing something of value, even as time itself remains still.  Yet there is a quiet strength in doing nothing. By not chasing information, by not rushing to judgement, and simply resting within the present air, the mind begins, little by little, to loosen its grip.  It is only by stopping that certain truths come into view. Inner thoughts unheard in busyness, small signs of fatigue long ignored. Ti...

休むことも前進(2026年1月29日)

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1月29日 メンタルウェルネス 一日一話  人は、ときに何もしなかった一日を、無駄であったと感じてしまいます。 予定が進まなかった、片づけたかった仕事が残った。 目に見える成果がなければ、自分は止まっているのではないかと、不安になることもありましょう。  しかし、心と体はきわめて正直なものです。 疲れを抱えたまま動き続ければ、いずれ本当に動けなくなる。 今日は休むと決めたこと、それ自体が、明日へ進むための大切な判断であったのです。  休む時間は、後退ではありません。 それは、次の一歩を踏み出すための静かな助走のようなものです。 何もしていないように見えても、内側では着実に整えが進んでいます。  深く息をし、肩の力を抜く。 ただそれだけで、心の重さがふっと軽くなる日もあります。 今日は進まなくてよい。 休んだ分だけ、明日の自分は、きっと自然に動き出せる。 休むこともまた、確かな前進なのであります。 29 January Mental Wellness One Thought a Day  There are days when doing nothing feels like a waste. Plans remain untouched, tasks unchanged, and without visible results, one may feel as though they have stood still.  Yet the body and mind are honest companions. To continue moving while carrying fatigue is to risk losing the ability to move at all. Choosing to rest today was, in itself, a decision made for the sake of tomorrow.  Rest is not retreat. It is the quiet run-up before the next step forward. Though it may appear that nothing is happening, within, a gentle realignment...

今日はここまででいい(2026年1月28日)

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1月28日 メンタルウェルネス 一日一話  やるべきことが残っていると、人の心は「まだ足りない」と自らを急き立てます。 もう少し頑張れたはずだ、もう一歩進めたのではないか。 そうした声が、一日の終わりの静けさの中で、ふと聞こえてくることがあります。  しかし、本当に大切なのは、ただ進み続けることでありましょうか。 今日はここまで、と区切る勇気もまた、大切な判断であります。 体の疲れに気づき、心のざわめきを感じ取れた時点で、その一日はすでに、十分に生き抜かれているのです。  終わらせることよりも、整えること。 完璧を目指すよりも、休むこと。 その選択ができた自分を、少し誇りに思ってよいのであります。  明日は、今日よりも少し軽やかな心で始められる。 だから今夜は、無理に続きを追わず、灯りを落とし、深く息を吐く。 「今日はここまででいい」 その言葉が、心を静かに包み、次の一歩への準備を整えてくれるのです。 28 January Mental Wellness One Thought a Day  When tasks remain unfinished, the heart begins to urge us on, whispering, “It is still not enough.” Perhaps we could have done a little more, taken one further step. Such thoughts often surface in the quiet of the evening.  Yet is constant forward motion truly all that is required? There is also wisdom in having the courage to say, “This is enough for today.” The moment you notice your fatigue, the moment you sense unrest in your heart, you have already lived the day fully.  To restore matters is sometimes more important than t...

できなかったことを数えない(2026年1月27日)

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1月27日 メンタルウェルネス 一日一話  一日の終わりに、できなかったことばかりが心に浮かぶ日があります。 やろうとして果たせなかったこと、思うように進まなかったこと。 それらを数え始めると、心は次第に重くなっていくものです。  しかし、今日は数え方を変えてみてはどうでしょうか。 「できなかったこと」ではなく、「ここまで来たこと」に目を向けてみる。 朝起きたこと、外に出たこと、誰かと短い言葉を交わしたこと。 それらは当たり前のようでいて、決して容易なことではありません。  できなかったことを数え続ければ、人の心は前へ進む力を失ってしまいます。 けれど、できたことを一つ拾い上げれば、心の奥に、静かな自信が戻ってくる。 大きな成果である必要はありません。 小さな一歩で、十分なのであります。  今日は、自分を責めるための帳簿をそっと閉じ、自分を労わるための余白をつくる。 それだけで、明日へ向かう心の姿勢は、少しやわらいでいくはずです。 27 January Mental Wellness One Thought a Day  There are days when, at the end of the day, only what we failed to accomplish comes to mind. Things we meant to do, tasks left unfinished, progress that did not go as planned. The more we reflect upon them, the heavier the heart becomes.  Today, let us change the way we count. Instead of focusing on what was not done, let us look at how far we have come. You rose this morning. You stepped outside. You exchanged a few words with someone. These may seem ordinary, yet none of them are truly easy.  When we continue t...