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静かに一年を閉じる(2025年12月31日)

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12月31日 メンタルウェルネス 一日一話  一年の最後の日というものは、何かを新しく始める日ではなく、むしろ、静かに手を離す日であると私は思うのであります。やり残したこと、叶わなかった思いに目を向け始めれば、きりがないものであります。しかし、今日はそれらを無理に片づける必要はないのであります。  今年起こった出来事は、すでにそれぞれの役目を果たしてきました。嬉しかったことも、悔しかったことも、迷いながら進んだ時間も、すべてが自分の一部となって、確かにここに残っております。だからこそ、年の終わりに必要なのは、反省よりも「区切り」なのであります。  窓の外が静まり、部屋の音が少し遠く感じられる頃、深く息を吸ってみてください。一年分の疲れを、吐く息とともに、そっと外へ送り出すのであります。「ここまででよい」——そう心の中でつぶやくだけで、肩の力は自然と抜けてまいります。  明日から何かを頑張らねばならぬ、ということはございません。今夜は、ただ終わりを受け取ればよいのであります。今日という一日が、この一年をやさしく閉じてくれる。その静かな区切りの先に、新しい時間は、無理なく、自然と流れ込んでくるのであります。 31 December Mental Wellness One Thought a Day — Gently Closing the Year —  The final day of the year is not a day to begin anew, but rather a day to let go, quietly and with grace. If one were to dwell on unfinished tasks or unfulfilled hopes, there would be no end to it. Yet today, there is no need to resolve them.  The events of this year have already served their purpose. Moments of joy, moments of regret, and times of uncertain progress have all become part of who we are, ...

一年をねぎらう時間(2025年12月30日)

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12月30日 メンタルウェルネス 一日一話  一年の終わりが、いよいよ近づいてまいりました。こうして時が巡ってまいりますと、人の心もまた、自然と静かさを取り戻していくものであります。忙しさの中で走り続けてきた日々が、少しずつ遠くに感じられるようになるのであります。  この一年、思うように進んだこともあれば、そうでなかったこともあったことでしょう。しかし、そのすべてを抱えたまま、今日という日まで歩んでこられた。その事実こそが、何よりも尊いものであります。  特別なことを成し遂げていなくともよいのであります。大きな成果がなくとも、決して問題ではありません。日々を生き抜いてきた、その積み重ねだけで、十分すぎるほどの価値があるのであります。疲れた日も、迷った夜も、投げ出したくなった瞬間も、それでも今日まで歩みを止めなかった——そのことを、どうか忘れないでいただきたい。  今日は、過去を細かく振り返る必要はございません。ただ、「よう、ここまで来たな」と、自分自身に声をかけてあげればよいのであります。それは甘えではなく、次の一歩を踏み出すための、大切な備えであります。  ねぎらいは、静かでよいのであります。派手な言葉も、特別な演出も要りません。湯気の立つ飲み物を手に、深く息を吸い、ゆっくりと吐く。そのひと呼吸が、この一年をやさしく包み、心を次の時間へと整えてくれるのであります。 30 December Mental Wellness One Thought a Day — A Time to Honour the Year —  As the year draws gently to its close, the heart, too, begins to grow quiet. The days spent moving ceaselessly through busyness now feel a little more distant. All that has gone well, and all that has not, has been carried together to this very moment.  There is no need to have achieved something remarkable. There is no...

静かに手放す日(2025年12月29日)

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12月29日 メンタルウェルネス 一日一話  年の終わりが近づいてまいりますと、ふと「やり残したこと」に心が向くものでございます。できなかったこと、届かなかった目標、思うように進まなかった時間——それらが静かに心の隅に積み重なり、いつの間にか自分を責める材料となってしまうこともあります。  しかし、この時期に本当に必要なのは、反省よりも「手放すこと」ではないかと、私は思うのであります。今年できなかったことは、今年の自分にはまだ必要のなかったこと。遠回りに見えた時間も、立ち止まった日々も、決して無意味ではなかったのであります。  一度、心の中に抱えてきた荷物を、そっと下ろしてみることであります。「ここまで、ようやってきたな」と、小さくても自分に声をかけてみる。そのひと言で、肩に入っていた力が、ふっと抜けていくのを感じられることでしょう。  終わりとは、失敗ではございません。次へ進むための、大切な区切りであります。静かに手放した分だけ、新しい年を迎える余白が生まれるのであります。  今日は、振り返りすぎず、責めすぎず、ただ静かに一年を閉じる。それで、もう十分なのであります。 29 December Mental Wellness One Thought a Day — A Day to Let Go Quietly —  As the year draws to its close, our thoughts often turn to what was left undone. Things we could not achieve, goals we did not reach, moments that did not unfold as hoped. These memories can quietly gather in the corners of the heart and become reasons to judge ourselves.  Yet what this season calls for may not be reflection, but letting go. What could not be done this year was simply not required of us at the time. Eve...

歩みをゆるめる一日(2025年12月28日)

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12月28日 メンタルウェルネス 一日一話  年の終わりが近づいてまいりますと、街も人の心も、どこか慌ただしさを帯びてくるものでございます。買い物袋が増え、予定が重なり、気がつけば気持ちまでも追い立てられている——そのような日もあるものであります。  そうした折には、あえて歩く速度を、ほんの少し落としてみたいものでございます。急がず、比べず、ただ目の前の景色に目を向ける。冬の空気は澄みわたり、吐く息が白くなるたびに、自分が「今ここ」にいることを、静かに教えてくれるのであります。  やるべきことが残っておってもよろしい。すべてが整っておらずとも、今日という一日は確かに過ぎていくのでございます。完璧を目指すことよりも、心が疲れすぎぬことのほうが、はるかに大切であります。  立ち止まるということは、決して後ろ向きではございません。それは、次へ進むために呼吸を整える時間であります。深呼吸ひとつ分の余裕があれば、世界は少しやさしく見えてくるのであります。  今日を静かに終えること——それだけで、明日を迎える準備は、すでに十分に整っているのでありますな。 28 December Mental Wellness One Thought a Day — A Day to Ease One’s Pace —  As the year draws toward its close, both the streets and the heart grow restless. Shopping bags multiply, plans overlap, and before we realise it, we feel quietly driven onward.  At such times, it is worth deliberately slowing our steps. Not hurrying, not comparing—simply letting our eyes rest on what lies before us. The winter air is clear, and with each white breath we are reminded that we are here, now.  It is all right if t...

整えすぎない年の終わり(2025年12月27日)

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12月27日 メンタルウェルネス 一日一話  年の終わりが近づいてまいりますと、知らず知らずのうちに、「締めくくらねばならぬ」「きちんと終わらせねばならぬ」と、心が急ぎ始めることがございます。やり残したこと、思うようにできなかったことが目につき、気持ちが少し重くなる日もあるものであります。  しかし、すべてを片づけなくてもよろしい。すべてに答えを出さずともよいのであります。今日という一日は、今日の分だけで、すでに十分な意味を持っているのでございます。  深く息を吸い、ゆっくりと吐く。その繰り返しだけでも、心は少しずつ落ち着きを取り戻してまいります。何かを「足す」ことよりも、いま抱えすぎているものを、そっと脇へ置いてみる——それもまた、大切な整え方であります。  一年の終わりは、反省のためだけの時間ではございません。ここまで歩いてきた自分を、静かにねぎらうための節目でもあるのであります。立ち止まり、振り返り、そしてまた前を向くために、今日は心に余白を残しておきたいものであります。  ゆっくりでもよろしい。整っておらずとも構いません。今ここにいる自分を、そのまま受け入れる。それだけで、次の一歩はおのずと見えてくるのでありますな。 27 December Mental Wellness One Thought a Day — Not Over-Arranging the Year’s End —  As the year draws to a close, the heart can begin to hurry without our noticing. Thoughts such as “I must bring things to a proper close” or “I ought to finish everything neatly” quietly take hold. Unfinished tasks and unmet expectations come into view, and the spirit grows heavy.  Yet there is no need to settle everything. There is no need to have all the answers. This single day c...

余白を味わう(2025年12月26日)

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12月26日 メンタルウェルネス 一日一話  予定が詰まっておらぬ時間に、かえって落ち着かぬ気持ちになることがございます。何かをせねばならぬ、前へ進まねばならぬ——そうした思いが、静けさの中でふと顔を出すのであります。  しかし、あえて何も足さぬ時間には、思いのほか豊かな余白が広がっております。窓の外を眺めるわずかな時間、湯気の立つ飲み物を両手で包むひととき。その何気ない“間”の中で、心はゆっくりと自分の形を取り戻していくのであります。  余白というものは、決して無駄ではございません。むしろ、詰め込みすぎた思いや感情を、自然と整えるための大切な場所であります。言葉にせずともよい、結論を出さずともよい。ただ「今ここ」に身を置くだけで、呼吸は深くなってまいります。  忙しさの合間に生まれる、ほんの小さな空白。その空白に身を預ける勇気が、心を軽くしてくれるのであります。今日は、その余白を味わう一日にしてみたいものでありますな。何も起こらぬ時間が、静かに力を与えてくれるのであります。 26 December Mental Wellness One Thought a Day — Savouring Space —  At times, when our schedule is unexpectedly empty, a faint restlessness arises. A voice within urges us to do something, to move forward— and in the quiet, that voice becomes more noticeable.  Yet when we choose to add nothing at all, we discover that such moments hold a surprising richness. A few minutes spent gazing out of the window, or cradling a warm cup as steam rises— within these unremarkable pauses, the heart slowly returns to its own shape.  Space is not waste...

静かに満たされる(2025年12月25日)

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12月25日 メンタルウェルネス 一日一話  人は何かを手に入れたから満たされるのではなく、静かな時間に身を置いたとき、ふっと心が落ち着くことがあるものでございます。  外の音が少し遠くに感じられる夕方。急ぐ理由も、誰かに応えねばならぬ用事もない時間が、部屋の中にゆるやかに広がってまいります。ほどよい温度の空気、やわらかな灯り、整えすぎておらぬ日常の気配——それらが重なり合い、気がつけば心は満たされているのであります。  満たされるということは、何かを足すことではございません。余計な力を抜き、「今はこれで十分である」と思えること。頑張り続けてきた自分に、そっと椅子を差し出してやるような、そんな感覚でございます。  静かな満足というものは、実に控えめであります。声高に主張することもなく、ただそこに在り続ける。だからこそ、その存在に気づいたとき、心は深く安らぐのでありましょう。  今日は、何もせずともよろしいのであります。満たされた静けさの中で、呼吸を整える。それだけで、この一日は、やさしく閉じていくのでありますな。 25 December Mental Wellness One Thought a Day — Quietly Fulfilled —  We are not fulfilled because we acquire something. At times, it is only when we settle into stillness that the heart gently comes to rest.  In the early evening, when sounds from outside feel distant, time opens without urgency or obligation. Warm air, softened light, the unpolished presence of everyday life— these elements quietly overlap, and before we realise it, the heart feels full.  To be fulfilled is not to add more. It is to release unnecess...

あたたかさを受け取る(2025年12月24日)

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12月24日 メンタルウェルネス 一日一話  人というものは、とかく与えることや、頑張ることを先に考えてしまうものでございます。そのため、「受け取る」ということを後回しにし、自分の心が冷えていることにも気づかぬまま、一日を終えてしまうことがございます。  しかし、あたたかさというものは、意識しておらねば静かに通り過ぎてしまうものであります。湯気の立つ飲み物、毛布のほどよい重み、部屋に満ちるやわらかな灯り——それらは声高に主張することなく、「ここにいてよいのですよ」と、静かに語りかけてくれております。  受け取るということは、何か特別なことをすることではございません。ただ、ひととき手を止め、そのぬくもりに身を委ねるだけでよろしいのであります。「まだ頑張れる自分」であろうとせず、今の自分で十分であると認めてやること——それもまた、大切な受け取り方でございます。  心があたたまりますと、不思議なもので、自然と周りにもやさしくなれるものであります。無理に前を向かずとも、気持ちはおのずと整ってまいります。  今日は、あたたかさを拒まぬことにいたしましょう。差し出されたぬくもりを、そっと受け取る。それだけで、この一日は静かに満たされていくのでありますな。 24 December Mental Wellness One Thought a Day — Receiving Warmth —  We so often place giving and striving above all else. Without realising it, we leave receiving until last, and the day ends before we notice how cold the heart has grown.  Yet warmth is something that slips past unless we consciously allow it in. The steam rising from a warm drink, the gentle weight of a blanket, the soft glow filling a room— each quietly whispers, “You are allowed to be he...

抱えすぎない余白

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12月23日 メンタルウェルネス 一日一話  人は知らぬ間に、いろいろなものを抱え込んでおるものでございます。やるべきこと、考えねばならぬこと、誰かの期待。ひとつひとつは小さくとも、重なってまいりますと、心はいつの間にかいっぱいになってしまうのであります。  すべてを今日のうちに片づけなくてもよろしい。すべてを自分ひとりで背負わなくてもよい。そう思えた瞬間に、肩の力がすっと抜けることがございます。  机の上を少し整え、明日に回すものをそっと横に置いてみる。「今はここまで」と区切りをつける——ただそれだけで、心に静かな余白が生まれてまいります。  余白というものは、決して怠けではございません。次へ進むために必要な、大切な“間(ま)”なのであります。詰め込みすぎぬことで、呼吸は戻り、思いもまた、ゆっくりと整ってまいります。  冬は、無理に前へ進まなくてもよい季節でございます。抱えていたものをいったん下ろし、空いた手で温かいものを受け取る。その余白が、また明日を静かに支えてくれるのでありますな。 23 December Mental Wellness One Thought a Day — Leaving Space Instead of Carrying Everything —  Without noticing, we often carry far too much. Things to be done, matters to think through, expectations placed upon us— each may be small on its own, yet together they quietly fill the heart to its limit.  There is no need to settle everything today. Nor is there any need to carry it all alone. The moment we allow ourselves to think this way, the tension in our shoulders begins to ease.  Straighten the desk just a little, and place a...

一日をほどくため息(2025年12月22日)

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12月22日 メンタルウェルネス 一日一話  一日を終えようとする頃、理由もなく深いため息がこぼれることがございます。何かがうまくいかなかったわけでも、特別に疲れ切っているわけでもない。それでも、胸の奥にたまっていたものが、そっと外へ出たがっているのでありましょう。  ため息というものは、とかく良くないものと受け取られがちであります。しかし実のところ、それは心が自分を守ろうとする、ごく自然な動きなのかもしれません。知らず知らずに抱えていた緊張を、静かに手放す合図——そう考えてみますと、ため息もまた大切な働きをしているのであります。  外套を脱ぎ、照明を少し落とし、深く息を吐いてみる。それだけで、身体と心の境目がゆるみ、今日の出来事が少し遠のいていくのを感じることがございます。  今日、どれほど頑張ったかを振り返らなくてもよろしい。評価を下さずともよい。ただ、「ここまで来た」と認めてやる。それだけで十分なのであります。  冬の夜は長うございます。だからこそ、一日をほどく時間を持ちたいものであります。ため息ひとつ分、心に余白をつくることで、明日へ向かう静かな力が、また戻ってくるのでありますな。 22 December Mental Wellness One Thought a Day — A Sigh That Unravels the Day —  As the day draws to a close, a deep sigh may escape us without any clear reason. Nothing has gone particularly wrong, nor are we utterly exhausted. Yet something gathered within the chest quietly wishes to be released.  Sighing is often seen as something negative. But perhaps it is, in truth, a natural movement by which the heart protects itself— a gentle signal that unspoken tension is ready to be let go...

静けさが整える心(2025年12月21日)

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12月21日 メンタルウェルネス 一日一話  寒さが続いてまいりますと、音の少ない時間が自然と増えてまいります。外を行き交う足音も、街のざわめきも、どこか遠くに感じられる夜。そうした静けさの中に身を置いておりますと、心が少しずつ整っていくのを覚えるものでございます。  日々、「何かをせねばならぬ」「考えをまとめねばならぬ」と、つい頭を動かし続けてしまいがちであります。しかし、あえて何も足さぬ時間をつくってみますと、心というものは自然と落ち着き始めるのであります。時計の針の音や、暖房のかすかな風の音さえ、安心の合図として胸に届いてまいります。  静かな時間は、決して空白ではございません。それは、心が本来の速さを取り戻すための余白であります。誰にも急かされることなく、自分の呼吸だけに耳を澄ませる、尊いひとときなのでございます。  冬は、外へ向かう力が弱まる季節であります。だからこそ、内側を整えるには、まことにちょうどよい。静けさに包まれながら、「今のままで大丈夫である」と、自分にそっと伝えてやりたいものであります。  何も起こらぬ時間が、今日という一日を、やさしく締めくくってくれるのでありますな。 21 December Mental Wellness One Thought a Day — How Quiet Brings the Heart into Order —  As the cold persists, moments of silence naturally increase. Footsteps outside and the noise of the town feel distant at night, and when we rest within such quiet, we sense the heart gradually finding its order.  In daily life, we often feel compelled to do something, to keep thinking, to organise our thoughts. Yet when we intentionally add nothing at all, the heart begins to settle on its own....

湯気のやすらぎ(2025年12月20日)

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12月20日 メンタルウェルネス 一日一話  寒さがいよいよ深まってまいりますと、湯気を見るだけでほっといたします瞬間がございます。コップに注いだ温かい飲み物から立ちのぼる湯気は、まるで心までもゆるめてくれる合図のようでございます。  忙しい日ほど、どうしても手を止める時間が少なくなるものであります。しかしながら、温かなカップを両手でそっと包んでみますと、不思議と呼吸がゆっくりと元に戻ってまいります。手のひらに伝わるその熱は、身体ばかりでなく、張りつめておりました気持ちにもじんわり広がっていくのであります。  湯気が立ちのぼる様子を静かに眺めておりますと、自分が日々どれほど頑張っておるかに、ふと気づくものであります。「少し休んでよろしいよ」と、誰よりも先に自分自身が自分へ伝えてやる時間でございます。  冬は気持ちが冷え込みやすい季節ではありますが、小さな温かさがあれば十分なのであります。一杯の飲み物が、心の奥の芯をそっと温めてくれるのでございます。  今日もまた、湯気の向こうにある静かなやすらぎを、ほんのひととき味わいたいものでありますな。 20 December Mental Wellness One Thought a Day — The Comfort of Rising Steam —  As winter deepens, there are moments when simply seeing steam brings relief. Steam rising from a warm drink feels almost like a signal inviting the heart to soften.  On busy days, the time to pause tends to disappear. Yet when we cradle a warm cup in both hands, the breath naturally slows once more. The heat that enters through the palms spreads not only through the body, but gently into the places where the mind has grown tense. ...

冬の深呼吸(2025年12月19日)

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12月19日 メンタルウェルネス 一日一話  冬になりますと、外へ出たその瞬間の空気は、きりりと冷たく身にこたえるものでございます。その冷たさに思わず身を縮めたくなることもありますが、ふと立ち止まり深呼吸をしてみますと、意外なほど心が澄んでくるのであります。  吸い込んだ空気が胸の奥へゆっくり満ちていき、吐き出す息が白くほどけて空へ消えていく。その軌跡を眺めておりますと、今日一日の緊張や焦りまでも、ふわりと溶けていくように感じられるのであります。  深呼吸というものは、ほんの数秒の行いでございますが、自分の中心をそっと整えてくれる、「いま、ここに戻る」ための小さなスイッチであります。忙しい日であっても、移動の途中でも、誰にも気づかれずに心を整えられるのが、ありがたいところでございます。  寒い季節は、気持ちが硬くなりやすいものであります。だからこそ、深呼吸をひとつ、自分へのあたたかい贈り物として味わいたい。冷たい空気が、かえって心の曇りをクリアにしてくれる瞬間があるのであります。  今日もまた、白い息とともに余計な荷物を手放し、軽やかな自分に戻ってまいりたいものでありますな。 19 December Mental Wellness One Thought a Day — A Winter Breath —  In winter, the air that greets us the moment we step outside is sharp and cold. Though the chill may make us want to shrink back, pausing for a deep breath can clear the heart in a surprisingly gentle way.  The air fills the chest slowly, and the breath we release unravels in a white trail that drifts into the sky. Watching it fade, we may feel the tension and hurry of the day dissolve along with it.  A deep breath, tho...

手をあたためる時間(2025年12月18日)

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12月18日 メンタルウェルネス 一日一話  冬になりますと、外での用事を済ませて帰ってきたその瞬間、手の冷たさに思わず驚くことがございます。指先が冷えておりますと、心までぎゅっと縮こまるような気がいたします。これは、私たちの身体が思っている以上に“あたたかさ”と心地よさを求めている証でありましょう。  そうした折には、ストーブや電気ケトルの湯気のそばで、ゆっくり両手をあたためてみたいものであります。あるいは、温かい飲み物を入れたマグカップを包み込むように持つだけでも結構でございます。じんわり広がる熱が、指先から腕へ、そして胸の奥へとしみこんでまいります。  あたたかさというものは、単なる“温度”ではございません。「ここにいてよいのですよ」という、身体から心へ向けた静かなメッセージなのであります。冷たさで固くなっていた気持ちがふっとゆるみ、今日の自分にそっと寄り添う余裕が戻ってくるのであります。  冬の一日は、長う感じられることもございます。だからこそ、手をあたためる時間をひとつの合図とし、自分自身をやさしく包んでやりたいものでありますな。 18 December Mental Wellness One Thought a Day — A Moment to Warm the Hands —  In winter, upon returning home after errands outdoors, we are sometimes startled by how cold our hands have become. When the fingertips chill, the heart too can feel as though it tightens. It is a sign that our bodies seek warmth and comfort more deeply than we often realise.  At such times, rest your hands near the gentle heat of a stove or the rising steam of a kettle. Or simply wrap your fingers around a warm mug. The spreading ...

歩幅をゆるめる日(2025年12月17日)

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12月17日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まってまいりますと、人の流れもどこか早うなり、街を歩く足音がせわしなく響くものでございます。気がつきますれば、自分の歩幅までも急いていることがある。そうした折こそ、意識して“ゆっくり歩く”ことを思い出したいものであります。  歩く速度を少し落とすだけで、冬の空気の澄み具合や、店先からこぼれるあたたかい灯りに気づくことができる。肩に入っていた力も、いつの間にかふっと抜け、呼吸も自然と深うなってまいります。  ゆっくり歩くという行いは、自分の心を外側の忙しさから守る、小さな盾のようなものでございます。誰かのペースに合わせる必要はない。自分のリズムを取り戻すための、ささやかな“自分への配慮”なのであります。  冬は、気温ばかりでなく心も冷えやすい季節でございます。だからこそ、ほんの少しだけ歩く速度をゆるめてみる。その時間が、今日の自分をそっとやさしく包みなおしてくれるのでありますな。 17 December Mental Wellness One Thought a Day — A Day for Loosening One’s Pace —  As winter deepens, the flow of people seems to quicken. Footsteps echo briskly along the streets, and before we realise it, our own stride has grown hurried. It is in such moments that we ought to remember the simple act of walking more slowly.  By easing our pace even slightly, we notice the clarity of the winter air and the warm light spilling from shopfronts. The tension held in our shoulders melts away, and our breathing naturally deepens.  To walk slowly is to hold a small ...

やさしさを渡す日(2025年12月16日)

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12月16日 メンタルウェルネス 一日一話  寒さが深まってまいりますと、街の空気もどこか静まり、少し硬さを帯びてくるものでございます。しかしながら、そのような中でも、心がふっとあたたかくなる瞬間がございます。すれ違いざまの小さな会釈、エレベーターでの「どうぞ」というひと言——ほんの些細なふるまいに触れますと、身体の奥がやさしくゆるんでまいります。  そして、受け取ったあたたかさというものは、不思議なことに自分の中で増えてまいります。ゆえに今日は、ひとつ「渡す」ことを意識してみたいものであります。道を譲る、レジで「ありがとう」を少し丁寧に伝える、職場で誰かの作業をそっと手伝う——どんな小さなことであってもよろしい。  自分ができるやさしさを差し出しますと、相手ばかりでなく、自分の心も静かに整ってまいります。それは、「誰かを大切にできた」という、小さな自己肯定感の灯がともるからでありましょう。  冬は冷たさが募る季節でございます。だからこそ、あたたかさは、自分から少しだけ差し出してみる。その一滴が、今日という日をやわらかく変えてくれるのでありますな。 16 December Mental Wellness One Thought a Day — A Day for Offering Kindness —  As winter deepens, the air of the city grows quieter and takes on a certain stiffness. Yet even in such a season, there are moments when the heart warms unexpectedly—a small nod exchanged in passing, a gentle “after you” at the lift. These brief gestures soften something deep within us.  And the warmth we receive has a curious way of growing inside us. So today, let us try to offer just one kindness. Yielding a path, saying “t...

小さな余白の力(2025年12月15日)

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12月15日 メンタルウェルネス 一日一話  年の瀬が近づいてまいりますと、やることが少しずつ増えてまいります。仕事の締め切り、買い物、片づけ、来年の準備——“やるべきこと”が頭の中に並びはじめますと、心は知らぬ間に急ぎ足となるものでございます。  そうした日には、あえてひとつ「余白」をつくってみたいものであります。湯気の立つ飲み物をゆっくりと口に運ぶ数分でもよろしいし、窓の外の景色をぼんやり眺めるひとときでもよい。短い時間であっても、心はその静けさをしっかりと受け取ってくれるのであります。  不思議なことでありますが、余白をつくりますと、かえって物事がうまく回りはじめる。焦りで固まっていた気持ちがほぐれ、今の自分にできるペースが自然と見えてくるのであります。  冬は、心も手も忙しくなる季節でございます。だからこそ、自分のために小さな“間”をひとつ置いてみる。そのわずかな静けさが、一日の流れをやさしく整えてくれるのでありますな。 15 December Mental Wellness One Thought a Day — The Power of a Small Pause —  As the year draws to its close, the list of things to be done quietly grows. Deadlines at work, errands to run, tidying the home, preparing for the year ahead— once these “must-do” tasks line up in the mind, the heart begins to hurry without noticing.  On days like this, create one small pause. A few minutes spent sipping a warm drink, or simply gazing out the window, is enough. Even such a brief moment is faithfully received by the heart as quiet nourishment.  Curiously, when we ma...

やさしさが巡る日(2025年12月14日)

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12月14日 メンタルウェルネス 一日一話  冬になりますと、人の歩く速度もどこかゆっくりとなり、道ですれ違う方々の肩も少し丸う見えて、「みなさん、それぞれに寒さの中で頑張っておられるのだな」と、ふと思うことがございます。  そうした折、ほんの小さなやさしさが、自分の心にも温度を戻してくれるのであります。ドアを開けて待っていてくださる方、電車で席を譲ろうと声をかけてくださった方、買い物帰りに店員さんが向けてくれたひとことの笑顔。いずれも一瞬の出来事ではありますが、心には長く残るものでございます。  不思議なことでございますが、やさしさを受け取りますと、自分もまた誰かにやさしくしたくなる。その循環が、冬の日をほんの少し明るくしてくれるのでありましょう。  もし今日、心がすこし冷えたと感じましたら、やさしさをひとつ受け取ってみる。そして、自分もひとつ返してみる。それだけで、世界の見え方がやわらかくなるのであります。 14 December Mental Wellness One Thought a Day — A Day When Kindness Circulates —  In winter, people seem to walk a little more slowly. Passing strangers often hold their shoulders slightly forward, and one is reminded, “Everyone is doing their best in the cold.”  At such times, even the smallest act of kindness restores warmth to the heart. Someone holding a door open, someone offering a seat on the train, a shop assistant sharing a gentle smile— these moments pass quickly, yet they remain with us for a long while.  Strangely enough, when we receive kindness, we feel ...

深呼吸がくれる静けさ(2025年12月13日)

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12月13日 メンタルウェルネス 一日一話  冬の空気は冷たく澄みわたり、胸に吸い込みますと、どこか背筋がすっと伸びるように感じられるものでございます。忙しい日々の中でも、ふと足を止めて深呼吸をいたしますと、心のざわつきがすっと静まりゆく瞬間がございます。  ゆっくり息を吸い込み、ゆっくり吐き出す——ただそれだけのことでありますのに、頭の中で散らばっておりました思いが整いはじめ、「今ここ」に静かに戻ってまいります。冬の冷たい空気には、余分なものをそっと落としてくれるような働きがあるのでありましょう。  深呼吸というものは、どこでもできる小さなリセットでございます。外を歩きながらでも、窓辺に立ちながらでも、ふと一度呼吸を整えるだけで、気持ちの流れはやさしく変わってまいります。  心が忙しすぎると感じましたら、短い時間でよろしい、空を見上げてひとつ深く息を吸ってみる。それだけで、今日という日が少し穏やかに見えてくるものでありますな。 13 December Mental Wellness One Thought a Day — The Quiet That Deep Breathing Brings —  Winter air is cold and clear, and when drawn into the chest it somehow straightens one’s posture. Even amid busy days, simply pausing for a moment to take a deep breath can gently still the restlessness within.  Inhaling slowly, exhaling slowly— though it is nothing more than this simple motion, scattered thoughts begin to settle, and one quietly returns to the present moment. The crisp winter air seems to brush away what is unnecessary.  Deep breathing is a small reset av...

手を温める小さな時間(2025年12月12日)

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12月12日 メンタルウェルネス 一日一話  冬の訪れとともに、手先が冷えて思うように動かなくなることが増えてまいります。外から戻ったとき、指先の冷たさに気がつきますと、なぜか心までもぎゅっと縮こまるような気がするものでございます。  そうした折こそ、まずは「手をあたためる時間」をつくりたいものであります。温かい飲み物のカップを両手でそっと包み込んだり、小さな湯たんぽを抱えたりするだけで、じわじわとぬくもりが戻ってまいります。その温度は、身体だけでなく、心にもそっと広がっていくのであります。  手が温まりますと、不思議と呼吸も落ち着き、気持ちがやわらいでまいります。焦りの気持ちもいったんゆるみ、「大丈夫、少し休んでからでよろしい」と、自分にやさしく声をかけられるようになるのであります。  冬の日々は、冷たさと向き合う季節でございます。だからこそ、自分の手をいたわるようにあたためることが、心のやさしさを守る小さな儀式となるのでありますな。 12 December Mental Wellness One Thought a Day — A Small Moment to Warm the Hands —  As winter settles in, our hands grow cold and often refuse to move as we wish. When returning indoors and noticing the chill in the fingertips, the heart, too, can feel as though it tightens and shrinks.  That is precisely when we should give ourselves a moment to warm the hands. Simply wrapping both hands around a warm cup or holding a small hot-water bottle allows the heat to return slowly. That warmth spreads not only through the body, but gently into the heart as well. ...

冬の静けさに戻る時間(2025年12月11日)

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12月11日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まってまいりますと、空気がすっと澄んでまいり、音までもどこかやわらかく感じられることがございます。街のざわめきも少し遠のいて、ふとした折に“静けさ”が訪れる。こうした冬特有の静けさは、心を整えるための大切な時間になるのであります。  部屋でひと息つくとき、テレビやスマホをそっと遠ざけてみる。ただ静かな空気の中に身を置いてみますと、心の底に沈んでおりました思いや考えがゆっくりと浮かび上がり、自然と整ってまいります。何もしない時間は、決して無駄ではございません。むしろ、自分を回復させるための、やさしい栄養のようなものであります。  静けさに包まれますと、呼吸は深くなり、肩の力も知らぬ間に抜けていく。忙しい日々の中にあってこそ、こうした「音のない時間」を意識してつくりたいものであります。  冬の静けさは、自分自身に戻るために必要な“余白”を、そっと用意してくれるのでありますな。 11 December Mental Wellness One Thought a Day — Returning to Quiet in Winter —  As winter deepens, the air grows clearer, and even sound seems to soften. The bustle of the town feels a little more distant, and in unexpected moments, a gentle quiet appears. This winter quietness becomes a precious time for settling the heart.  When pausing at home, try setting aside the television and the phone for a while. Simply being present in the stillness allows the thoughts resting at the bottom of the mind to rise and gently arrange themselves. Time spent “doing nothing” is no...

温かさを味わう時間(2025年12月10日)

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12月10日 メンタルウェルネス 一日一話  寒さが深まってまいりますと、思っている以上に身体がこわばっていたことに、ふと気づかされる瞬間がございます。肩に入った力、浅くなっていた呼吸、どこか落ち着かぬ心——そうした小さなサインを見つけましたら、あたたまる時間を少しだけ自分に用意してやりたいものであります。  湯気の立つ飲み物を、ゆっくりと口に運ぶ。その温度が喉から胸へと広がっていくにつれ、張りつめていたものがふっとゆるんでまいります。温かさというものは、身体ばかりでなく、心にもじんわりと届くのであります。  なにも大げさなリラックス法はいりません。ただ、温かいものを「味わう」——それだけで十分であります。その数分が、今日という日を穏やかに歩むための、小さな休息となるのであります。  忙しさに追われる日々の中にあっても、温かさを感じる瞬間は、自分でつくることができる。それは自分をやさしく扱うための、冬のひそやかな習慣なのでございます。 10 December Mental Wellness One Thought a Day — A Moment to Savour Warmth —  As the cold deepens, there are moments when we suddenly realise just how tense the body has become—tightened shoulders, shallow breaths, a quiet restlessness within. When such signs appear, it is worth giving ourselves even a brief moment of warmth.  Raising a steaming drink slowly to the lips, feeling the heat travel from the throat into the chest, the tension begins to loosen. Warmth reaches not only the body, but quietly the heart as well.  No grand method of relaxation is need...

冬の光に寄り添う(2025年12月9日)

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12月9日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まってまいりますと、日中であってもどこか薄暗さの残る日が増えてまいります。気がつけば、心もちも静かに沈んでいくような感覚が生まれることもあるものでございます。そうした折こそ、意識して“光”を味方につけたいものであります。  部屋のカーテンをいつもより少し大きく開け、外の白い光をそっと取り込む。冬の光はどこか弱々しく見えますが、実は心をゆっくりとほぐす力を持っております。温かい飲み物を片手にその光のそばでひと息つくだけで、内側の重たさがすっと軽くなる瞬間が訪れるのであります。  明るさというものは、体にも心にも影響を与える大切な要素でございます。たとえ数分であっても、自然光のそばで過ごす時間をつくることで、気持ちの流れがやわらかく変わってまいります。  「ちょっと光のそばに行こう」  その小さな行動ひとつで、自分をやさしく整える力が生まれるのであります。  今日もまた、光に助けられながら、自分の歩調で進めばよいのでありますな。 9 December Mental Wellness One Thought a Day — Resting Beside the Winter Light —  As winter deepens, there are more days when even the daylight carries a faint dimness. At times, without noticing, the heart too begins to settle into a quiet heaviness. It is precisely in such moments that we ought to let “light” become an ally.  Open the curtains a little wider and allow the pale winter light to enter the room. Though winter’s light may appear soft and subdued, it holds the quiet power to ease the heart. With a warm drink in hand, simply paus...

冬の朝、心を起こす

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12月8日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まってまいりますと、朝の空気はいよいよ冷たう感じられます。布団から出ようとするその数秒が、なんとも長く思われ、体も心も少しばかり重たくなるものでございます。しかしながら、ゆっくりと起き上がり、カーテンをそっと開けますと、淡い朝の光が部屋に差し込み、その瞬間、胸の奥に小さな灯がともるような感覚が生まれてまいります。  寒い朝は、無理に動き出そうとせんでもよいのであります。温かい飲み物を用意し、手に伝わるそのぬくもりをゆっくりと味わうだけで、心というものは少しずつ整っていくのであります。焦らない朝は、自分をやさしく扱う練習の時間でもあるのでございます。  一日の始まりに、「今日は、できることを、できる分だけ」と小さくつぶやいてみる。完璧でなくてよろしい。心をゆるやかに起こしていくことこそ、冬の日々を穏やかに過ごすための大切な習慣になるのであります。  今日もまた、あたたかく始められれば、それで十分でありますな。 8 December Mental Wellness One Thought a Day — Waking the Heart on a Winter Morning —  As winter deepens, the morning air grows sharply cold. The few seconds before rising from the warmth of the blankets feel unusually long, and both body and heart may feel heavy. Yet when one slowly sits up and gently draws open the curtains, a soft morning light enters the room, and in that moment, it is as though a small flame is kindled within the chest.  On cold mornings, there is no need to force oneself into motion. Simply prepare a warm drink and feel its hea...

ひざ掛けの安心(2025年12月7日)

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12月7日 メンタルウェルネス 一日一話  冬の冷え込みが増してまいりますと、室内におりましても足先や肩がひんやりと感じられることがございます。そうした折、一枚のブランケットをそっと膝にかけるだけで、驚くほどの安心感が広がってまいります。  布のあたたかさというものは、まこと不思議な力を持っております。身体が温もるばかりでなく、気持ちの緊張までふっとゆるんでいくのであります。「ああ、守られているな」というような、小さな包まれ感が生まれる。子どものころ、毛布にくるまって眠ったときの、あの安心した感覚を思い出す方もおられるでしょう。  仕事の合間でも、家での休憩でもよろしい。ひざ掛けをかけ、ゆっくりと深呼吸をしてみる。それだけのことで、心が静かに整ってまいります。忙しい日々では、どうしても“がんばり続ける自分”に意識が向きがちでありますが、こうした小さな温もりが、自分を大切にする姿勢をそっと思い出させてくれるのであります。  冬の午後、ふわりとやわらかな布に包まれるひととき。それは、心にそっと余白をつくり、今日という一日をもう少しやさしくしてくれる、ありがたい時間なのでありますな。 7 December Mental Wellness One Thought a Day — The Comfort of a Lap Blanket —  As winter’s chill grows deeper, even indoors the feet and shoulders can feel a quiet cold. In such moments, placing a single soft blanket over the lap brings a surprisingly gentle sense of comfort.  There is a curious power in the warmth of fabric. It does more than warm the body; it loosens the tension held in the mind. A small feeling arises—“I am being cared for”—a sense of gentle protection. It may even reca...

香りのひと休み(2025年12月6日)

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12月6日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まってまいりますと、外の空気はいっそう冷たさを増してまいります。気温ばかりでなく、心までどこか冷え込んでしまうように感じられる日もあるものでございます。そうした折、一つの“香り”が心をふっと緩めてくれることがあるのであります。  家に帰り、コートをかけてふうっと息をついたその瞬間、ふわりと漂うお気に入りの香り。アロマでも、お茶でも、柔軟剤の香りでもよろしい。「ああ、これは好きな香りだな」と思うだけで、張りつめていた肩が少しずつ下りていくのであります。  香りというものは、記憶と結びつきやすいものでございます。安心できた時間、楽しかったひととき、落ち着けた場所——そうした“よい記憶”が、香りを通してそっと心に戻ってまいります。それはまるで、「あなたは大丈夫ですよ」と優しく声をかけてくれているかのような、ありがたい働きでございます。  寒い季節だからこそ、自分のために小さな香りをひとつ選んでみる。たったそれだけのことが、今日という日を思いのほか温かくしてくれるのでありますな。 6 December Mental Wellness One Thought a Day — A Pause with Fragrance —  As winter deepens, the air outside grows sharper and colder. There are days when it feels as though not only the body but the heart itself is touched by that chill. In such moments, a single gentle fragrance can soften the spirit more than we expect.  Returning home, hanging up one’s coat, and releasing a quiet sigh— in that instant, a familiar scent drifts softly through the air. Whether it is an aroma, a cup of tea, or even the fragrance of fre...

灯りのある時間(2025年12月5日)

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12月5日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が近づいてまいりますと、夕方の訪れがぐっと早うなります。外から帰ってみますと、部屋が暗いままというのが、どこか寂しく感じられる日もあるものでございます。そうしたときこそ、「灯りのある時間」を大切にしたいものであります。  部屋の灯りをすべてつける必要はございません。小さなテーブルランプや、ほのかに照らす間接照明で十分であります。やわらかな光をひとつ灯すだけで、空間があたたかい気配に包まれ、心にあったこわばりがふっとゆるんでいくのであります。  光というものには、人の気持ちを落ち着ける、不思議な力がございます。明るさそのものだけでなく、「自分のためにつけた灯り」であるという、その行為が心をほんのりとやさしくするのであります。慌ただしい一日であったとしても、家に帰って灯りをともした瞬間、「ここで休んでよろしい」と、身体が静かに受け入れていくのであります。  寒い季節は、気持ちが内側へ閉じこもりやすい。だからこそ、静かな灯りをひとつともして、自分の心にも“小さな焚き火”をつくるのであります。それだけのことで、今日という一日が思いのほかあたたかく締めくくられていくのでありますな。 5 December Mental Wellness One Thought a Day — A Time with Gentle Light —  As winter nears, the arrival of evening comes markedly earlier. There are days when returning home to a darkened room brings a faint sense of loneliness. It is precisely on such days that we ought to cherish “a time with light.”  There is no need to illuminate the whole room. A small table lamp or the soft glow of indirect lighting is more than enough. By lighting even a single gentle lamp, the r...

手を温める時間(2025年12月4日)

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12月4日 メンタルウェルネス 一日一話  冬がゆっくりと深まってまいりますこの時期、外に出るたびに手先が冷え、指先の感覚が薄れてしまうことがございます。急ぎ足で歩いておりますと、自分がどれだけ緊張していたかにも気づきにくいものでありますな。ゆえに今日は、「手を温める時間」をほんの少しつくってみるのであります。  コンビニのホットドリンクでもよろしいし、家を出る前にマグカップをそっと握るだけでもよい。手に伝わるそのあたたかさは、意外なほど心にも広がっていくものであります。  不安なときや疲れているとき、人は無意識のうちに肩や背中に力を入れてしまう。しかしながら、手が温かいというだけで、身体の緊張はふっとゆるむものであります。すると呼吸も深まり、考えごともすこし軽うなるのであります。  “心は体に宿る”という言葉がございますように、手に戻ってきた温度は、そのまま心の落ち着きへとつながってまいります。慌ただしい一日の途中に、手をじんわり温めながら「大丈夫、落ち着いていこう」とそっと自分に声をかけてみる。そうした小さな習慣が、冬という季節をいっそうやさしくしてくれるのであります。 4 December Mental Wellness One Thought a Day — A Moment to Warm the Hands —  As winter deepens, the cold nips more sharply at the fingertips each time we step outside. In the rush of moving from place to place, we often fail to notice just how much tension we have been carrying.  That is why today’s practice is simple: make a small moment to warm your hands.  A hot drink from the convenience store will do, or gently holding a warm mug before leaving the house. The warmth that spreads th...

深呼吸のひととき(2025年12月3日)

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12月3日 メンタルウェルネス 一日一話  年末に向けて、街が日に日に慌ただしさを増してくる頃でございます。気がつかぬうちに、心もまたせわしなく歩みを速めてしまいがちであります。メールの返信、仕事の締め切り、買い物のあれこれ——頭の中は常に「次のこと」でいっぱいになってしまうのでありますな。  だからこそ、今日の習慣は「深呼吸をひとつ、意識してすること」でございます。  深呼吸と申しましても、ほんの十秒でよろしい。駅へ向かう途中の横断歩道でも、デスクに座ったままでも、湯気の立つカップを手にしたときでも。大きく吸い、ゆっくり吐く。そのひとときだけは、世界をいったん止めてもよいのであります。  不思議なことでありますが、深呼吸をひとつするだけで、肩に入っていた余分な力がふっと抜けていく。「いま、ここ」に戻る感覚がよみがえり、心の奥のざわつきも、すこしやわらいでいくのであります。  忙しさの中で自分を見失いそうになるときほど、深呼吸は小さな「帰る場所」となる。今日を落ち着いて歩むための、静かなぬくもりの習慣でありますな。 3 December Mental Wellness One Thought a Day  As the year draws to a close and the town grows busier by the day, the heart too begins to move at a hurried pace without us even realising it. Replying to emails, meeting deadlines, writing shopping lists—our minds are forever crowded with “what comes next.”  For that very reason, today’s practice is simple: take one deliberate deep breath.  It need not take more than ten seconds. At the crossing on the way to the station, seated at your desk, or while holding a cup tha...

ぬくもりを渡す日(2025年12月2日)

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12月2日 メンタルウェルネス 一日一話  冬が深まり始めますと、人の表情というものも、どこか硬うなりがちでありますな。朝の通勤電車でも、皆が肩をすぼめ、視線を足元へ落としている光景をよく見かけます。そうした中で、ひとつの小さな行いが、思いのほか心をあたためてくれるのであります。  今日の習慣は、「ぬくもりをひとつ渡すこと」であります。むずかしいことではございません。誰かに軽く会釈をする、エレベーターの扉をそっと押さえてあげる、レジで「ありがとう」と一言添える——その程度のことでよろしい。  それだけのことながら、返ってきた笑顔や軽い会釈が、こちらの心までもふわりと明るくしてくれるのであります。冬の冷えた空気の中にあっても、人と人との間に生まれるその温度だけは確かであり、静かに心に残るものでございます。  あたたかさというものは、自分から少しだけ差し出してみますと、不思議と自分にも戻ってくる。今日という日をやわらかくする、小さなぬくもりの習慣でございますな。 2 December Mental Wellness One Thought a Day  As winter deepens, people’s expressions tend to grow a little tense. On the morning train, many huddle with their shoulders drawn in, their eyes cast downwards. In such moments, a single small gesture can warm the heart far more than one might expect.  Today’s practice is simple: offer one piece of warmth to someone. Nothing grand is required. A slight nod, holding the lift door for a moment, or adding a gentle “thank you” at the till—that is enough.  And yet, those small gestures often return to us...

心をあたためる始まり(2025年12月1日)

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12月1日 メンタルウェルネス 一日一話  12月に入り、空気がいよいよ冬の色を帯びてまいりました。街を歩いておりますと、吐く息が白く揺れ、手のひらに触れる風もひんやりと冷たくなる。そうした季節でございますからこそ、心をそっとあたためる習慣を持ちたいものでございます。  まず今日は、「ひと呼吸の時間」をつくってみることであります。コーヒーやお茶をゆっくりと口に運びながら、その温かさが胸の奥へ広がっていくのを静かに味わう。ただそれだけのことが、肩に入っていた余分な力をふっと抜いてくれるのであります。  忙しさに追われておりますと、自分に優しくすることをつい忘れてしまいますな。しかしながら、こうした小さな“あたたかさ”というものは、確かに自分を支えてくれる大切な力となってまいります。  日々の喧騒の中にあっても、温かい飲み物ひとつで気持ちというものは変わる。今日という一日を穏やかに整えるための、小さな習慣の始まりでありますな。 1 December Mental Wellness One Thought a Day  With the arrival of December, the air has begun to take on the colours of winter. As I walk through the town, my breath turns white in the cold, and the wind that touches my hands carries a clear chill. It is precisely in such a season that we might wish to cultivate a habit of gently warming the heart.  Today, let us begin simply by making space for “a single quiet breath.” As you slowly sip your coffee or tea, allow the warmth to spread softly through your chest. That alone is enough for the tension gathered in your sho...

月末の日曜に整える心(2025年11月30日)

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11月30日 メンタルウェルネス 一日一話  11月最終日の日曜日というものは、どこか特別の静けさが漂っておりますな。午前の光がゆっくりと差し込む駅前のカフェは、平日とは異なり、やわらかな空気に包まれておりました。窓際の席でコーヒーをいただきながら外を眺めますと、行き交う人々の足取りもどこかゆったりしており、月末特有の慌ただしさよりも、「一区切り」という落ち着きが広がっておるのであります。  この一ヶ月、やりきれたこともあれば、途中で立ち止まってしまったこともありましょう。しかしながら、こうして日曜日の光の中でそっと振り返ってみますと、できなかったことよりも、確かに積み重ねてきたものが、ぼんやりと浮かび上がってまいります。  深呼吸をひとついたしますと、胸の奥にたまっておりました緊張が少しだけ軽くなるのであります。「また明日から、ひとつずつでよろしい」——そんな言葉が自然と心に落ちてまいります。  月末の静かな日曜日というものは、未来へ向けて心を整えるための、小さくとも大切な“心の休み時間”でありましょう。こうしたひとときを持てるということも、また「よかった」ことでありますな。 30 November Mental Wellness One Thought a Day  The final Sunday of November carries a distinct stillness of its own. The morning light filtered gently into the café near the station, giving the space a softer air than on a weekday. Sitting by the window with a cup of coffee, I watched the people outside; their steps seemed calmer, and instead of the usual end-of-month rush, a quiet sense of “bringing things to a close” lingered in the air.  Over the past month, there were things I managed ...

週末の静かな呼吸(2025年11月29日)

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11月29日 メンタルウェルネス 一日一話  土曜の朝、いつもより少し遅う目を覚まし、そっと窓を開けますと、ひんやりとした空気が静かに部屋へと入り込んでまいりました。11月も終わりに近づき、季節は冬の入口に差しかかっておりますが、朝の光にはどこか柔らかさが残っておるのであります。  平日には慌ただしく通りすぎてしまう風景も、週末の朝には、ゆっくりと心に染み込んでまいります。湯気の立つマグカップを手に、ベランダから街並みを眺めますと、通りを急ぐ人の姿もまばらで、時間そのものが少しゆるやかに流れているようであります。  「今日は焦らんでよろしい」  そう思っただけで、胸の奥にありました緊張がふっとほどけていきます。なにも大きなことを成し遂げる必要はございません。ただ丁寧に呼吸をし、自分の歩調で過ごせる一日というものは、心にとって大切な“栄養”になるのであります。  一週間の疲れを静かにほどくように、温かさと冷たさが入り混じった空気を吸い込みますと、その一瞬、「生きているとは、こういうことなのだな」と、胸の奥に小さな実感が灯るのであります。 29 November Mental Wellness One Thought a Day  On Saturday morning, waking a little later than on a weekday, I opened the window and felt the cool air drift quietly into the room. It is late November—the doorstep of winter—yet the morning light still holds a certain softness.  The sights that rush past me on busy weekdays settle gently into my heart on a weekend morning. With a warm mug in my hands, I looked out from the balcony at the town below. There were few people hurrying along the street, and time itself...

金曜の小さなぬくもり(2025年11月28日)

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11月28日 メンタルウェルネス 一日一話  金曜日の夕方、仕事を終えて外に出ますと、冷えた空気がすっと頬を撫でてまいりました。曇り空の向こうからぽつりぽつりと街灯が灯りはじめ、まるで「一週間もいよいよ終わりですぞ」と告げてくれているかのように、街の空気がゆるやかに色を変えていくのであります。  肩に入っておりました力が自然と抜けていく感覚がいたしました。忙しい日もあり、どうにも思うように進まぬ日もございましたが、こうして無事に一週間を終えられたということが、静かな喜びとして胸に広がってくるのであります。「よう頑張ったな」と自分に一言声をかけてみますと、その言葉が思いのほか温かく心に届くのであります。  コンビニで温かい飲み物を買い求め、湯気の立つ紙カップを手に歩いておりますと、その小さなぬくもりが指先から胸の奥へとじんわり広がってまいります。ああ、こうしたひとときこそ、心をそっと緩めてくれるものでありますな。  金曜日という日は、誰にとっても“一区切り”の日でございます。大きな成果を求める必要はございません。ただ、一週間をたしかに乗り切った自分を素直に認めてやれば、それで十分でありましょう。  今日という日の静かな温かさを、どうぞ自分へのささやかなご褒美として味わっていただきたいのであります。 28 November Mental Wellness One Thought a Day  On Friday evening, stepping outside after work, the cold air brushed gently across my cheeks. Through the grey clouds, the streetlights began to glow one by one, as though softly announcing that the week was drawing to a close. The atmosphere of the town shifted into a slower, gentler rhythm.  I felt the tension in my shoulders quietly release. There had been busy days, and days that ...

木曜日のやわらぐ光

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11月27日 メンタルウェルネス 一日一話  木曜日の朝、家を出たときに感じた空気は、どこかひんやりといたしておりました。息が白くなるほどではございませんが、冬の気配が静かに近づいておることを知らせてくれるようであります。歩道を行き交う人々の足取りも、週の初めと比べますとどこか落ち着いており、「あと少しで週末」という、木曜日ならではの空気が漂っておるのであります。  通勤の途中、信号待ちをしながらふと空を見上げますと、薄雲を透かした朝日が街並みにやわらかな光をそっと落としておりました。その光を浴びておりますと、胸の奥にあった疲れが少しずつほぐれていくのを感じます。「今週も、なんとか形になってきたな」——そんな小さな安心感が、心を穏やかに支えてくれるのであります。  コンビニで買い求めた温かい飲み物を手に持ちながら歩いておりますと、紙カップのぬくもりが指先からじんわりと広がり、気持ちまでも優しくほぐしてくれるのであります。何も完璧である必要はございません。昨日より一歩でも進めておれば、それで十分でありましょう。  木曜日という日は、がんばる気持ちと休む気持ちの、その両方のバランスをそっと整えてくれる、なんともありがたい一日でありますな。 27 November Mental Wellness One Thought a Day  On Thursday morning, the air that greeted me as I stepped outside had a gentle chill to it. Not cold enough for one’s breath to turn white, yet clearly carrying the quiet approach of winter. The footsteps of people along the pavement felt calmer than earlier in the week, as though everyone sensed that “just a little more” would bring them to the week’s end.  While waiting at a traffic light during the commute, I lo...

水曜日の深呼吸(2025年11月26日)

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11月26日 メンタルウェルネス 一日一話  水曜日の朝というものは、週の折り返しでございますゆえ、どこか特有の空気が漂っておりますな。今朝の通勤途中、肌に触れる風はいつもよりひんやりと冷たく、足元の落ち葉が風に揺られて、かさりと控えめな音を立てておりました。週の前半を走り抜けた疲れが顔をのぞかせる頃ではありますが、その気配を「悪いもの」と捉えるのではなく、「ああ、そういう時季か」と素直に受け止めることができたのであります。  駅前のカフェに立ち寄り、温かい飲み物を買い求めますと、その紙カップから伝わるぬくもりが手のひらにじんと広がってまいります。その小さな温かさに触れておりますと、自分の呼吸が自然と静かに整っていくのがわかる。「今日もがんばらなあかん」というよりは、「今日は無理なく進めばよろしい」という心の声のほうが、なんとも自然に響いてまいります。  周囲の人々の歩みも、どこかゆったりとしております。水曜日は、誰にとっても週の“ちょうど真ん中”でございますからな。勢いだけで走り続けるのではなく、立ち止まる勇気を持つこともまた、大切なことでありましょう。  小さな余白がひとつあるだけで、心というものは驚くほど軽くなる。今日もまた、その余白を自分に許してやればよいのであります。それが、心を長く保つための、静かな工夫となるのであります。 26 November Mental Wellness One Thought a Day  Wednesday morning carries a certain character of its own, resting as it does at the very centre of the week. On the way to work, the air felt noticeably colder against the skin, and the fallen leaves at my feet rustled softly as the wind passed through. The fatigue that often surfaces after the week’s first half made itself known, yet I found myself accepting it not as ...

連休明けの静かな一歩(2025年11月25日)

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11月25日 メンタルウェルネス 一日一話  連休が明けた火曜日の朝というものは、どこか独特の空気が漂っておりますな。通勤の道を歩いておりますと、肌に触れる風はいつもよりひんやりと冷たく、季節がまた一歩進んだことを静かに告げておるようであります。街路樹の葉はすっかり色づき、歩道に落ちた葉が、足元でかさりと控えめに音を立てる。その様子に、街全体が「ゆっくり再始動」をしているように感じられるのであります。  連休の余韻がまだ心の奥に残っていて、どうにもエンジン全開とはまいりません。しかしながら、その“少しばかりの鈍り”を責める必要は、さらさらございません。むしろ、休んだからこそ生まれた柔らかさが、今日という日をそっと包んでくれておるようにも思えるのであります。  職場へ向かう途中、温かい飲み物を買い求め、そっと手にいたしますと、カップのぬくもりが掌から胸のあたりへとじんわり広がってまいります。すると、心のリズムというものも、少しずつ整い始めるのであります。  「今日は、できるところからでよろしい」  そんな言葉が、静かに胸の奥へと落ちていくのであります。  連休明けの火曜日というものは、自分をゆっくりと再起動させるための、大切なワンクッション。こうした日があることも、また「よかった」ことでありましょう。 25 November Mental Wellness One Thought a Day  The Tuesday morning that follows a long weekend carries a distinct atmosphere of its own. As one walks along the familiar commute, the air against the skin feels noticeably colder, as though gently signalling the season’s steady advance. The roadside trees have fully changed colour, and the fallen leaves on the pavement rustle softly underfoot. Though there are more people about than yes...

振替休日の静かな余白(2025年11月24日)

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11月24日 メンタルウェルネス 一日一話  振替休日の月曜日というものは、どこか不思議な静けさが漂っておりますな。平日とは思えぬほど街はしんと鎮まり返り、空気にはまだ休日の余韻がゆったりと残っておる。カーテンを開けますと、ひんやりとした朝の光が部屋に差し込み、その穏やかさに思わず深い息がこぼれてまいります。  コーヒーを淹れ、ふとベランダに出て空を仰ぎますと、連休の最終日と相まって、時の流れがいつもよりゆるやかに感じられるのであります。「今日が過ぎれば、またいつもの生活に戻るのだな」と思いますと、胸の奥にほんの少しの寂しさが浮かびます。しかしその一方で、心の内側に静かな“整い”が広がっていくのを感じるのであります。  通りを歩く人影もまばらで、車の音さえどこか遠く、やわらかに聞こえる。こうした日は、無理に予定を詰め込む必要はございません。なすべきことを追い立てるのではなく、「したいことを少しだけやる」——それで十分でありましょう。  連休の終わりにそっと訪れる、この静かな余白。これはきっと、心が次なる一歩を踏み出すための、やさしいクッションのような時間なのであります。こうしたひとときを味わえるというのも、また「よかった」ことでありましょう。 24 November Mental Wellness One Thought a Day  A substitute holiday on a Monday carries a curious stillness about it. The town rests in a calm that feels almost unthinkable for a weekday, and the air holds the gentle afterglow of the long weekend. When the curtains are drawn open, a cool morning light fills the room, inviting a deep, unhurried breath.  With a cup of freshly brewed coffee in hand, one steps onto the balcony and looks up at the sky. Simply kn...